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2022/07/23

<SHIRO STAFF コラム vol.57>
素敵な森、人の物語の1ページをつくること

こんにちは。SHIROの保坂です。
今週発売開始した白樺フェイスミストの生まれた意味を知るため、江丹別の山へ行き、木こりの野中さんとお会いしました。
そこでお話しした内容は今東京に帰ってきた私の毎日も、少し変わったような気がするものでした。

白樺フェイスミストを発売するということは、インスタライブでもお話しさせていただきましたが、ワークショップに参加してくださった方、ライブを見てくださる方、製品を手に取ってくださった方すべてが、江丹別の山の未来の登場人物になる、ということだと実感しました。そう思わせてくれたのは野中さんの木こりの仕事の考え方にあります。
彼は、「山を人の集まる場所にしたい。来る人みんなで未来の山をつくる。」と話します。実際に森に来てくれた方とは一緒にデッキをつくったり、薪を割ったりしているそうです。
私はもともと山に行き、自然に触れることが好きでしたが、自然は自分が享受するものと考えていました。そのまま手を触れなければ今あるこの山は永遠に続くものであるような気がしていたのです。
人が食べたいもの、つくりたいもののために、植物や生き物を育て、搾取している。当たり前のことなのに、便利な東京で暮らしていると、その現場を想像することがなかなか難しいと感じています。

SHIROは、世の中をしあわせにすることを理想に掲げ、生産者様たちの捨てられる素材を余すことなく使おうと人との出会いを大切にしています。つくった人の想い、大地の栄養の詰まった素材は、私たち人間にとって必要なものが詰まっているので、食べるだけではなく、肌からも存分に取り入れることで健やかな毎日が送れると信じているのです。
私は、販売促進という立場で、その想いをお客様に伝えようと考えてきました。仕事をする中で難しいと感じるのは、使う人にとってはその想いよりもどんな効果なのか、使い心地なのかという情報が求められているのではないかということでした。だから、正直”香り”のような、想いと使ったときの気持ちがリンクしやすいものの方がお客様へ伝えやすいと感じていました。しかしこれは、私が勝手に別のものだと考えていたのです。
製品を手にした人皆さんにはそれぞれの生活があり、同じように製品にも物語がある。製品の背景で関わる人にも物語があり、関わる人すべてがその物語の登場人物だと気づくことができました。

あの“人の集まる江丹別の森”には、まだ見ぬ未来にもこの山が続くことを願って邁進する木こりさんがいます。健全な山をつくるために切る木を選び、半日ただ歩き回ることもあるそうです。そうして切った木も木材として活用できない枝葉は自分のための薪にすることしかできなかった現実。そんな枝にはまだ栄養が残っていて、春には新芽を出すのです。
その若葉を山の若者たちや、ワークショップに参加してくださったお客様が摘んでくださり、このフェイスミストに詰め込まれています。(緑色は若葉のエキスの色です。)
このフェイスミストを買ってくださったお客様は、江丹別の山で捨てられるか、地面の影をつくり、他の植物の成長を阻んでしまっていた枝葉を価値あるものとしてくれています。 素材や製品を生み出す人だけが価値をつくるのではなく、それを手に取ってくださることで、一つ一つのものに価値を生み出し、そしてそれが健全な山をつくる物語の1ページになっているのです。

そう思うと、何事も自分が当事者のような気持ちになりませんか?
物が溢れる世の中で、それを享受するのではなく、自分が素敵だと感じるものを選ぶことで、そこに価値をつくることができるのです!

SHIROの製品を手にしてくださるお客様は、その想いを伝えようとしていた私の人生の登場人物です。どんな製品をつくろうか頭を悩ませていた企画の、素材をつくる生産者様の、山を守ろうとしている木こりさんの物語にはお客様がいるのだと知って欲しいのです。
そして、一人ひとりの関わり方で一緒に江丹別の森の未来をつくる仲間になってくれる方が増えることを願っています。

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