「SHIRO 阪急うめだ店」は2025年4月16日(水)、同フロアにて移転リニューアルオープンいたします。
SHIROは極力バージン材を使わず、今ある資源の価値を見つめ直しながらお店づくりを行っています。 SHIROのものづくりでは、つくるものを決めてから、植物などの素材を探すことはしません。素材に直接触れながら特徴を知り、自然の恵みを余すことなく使うことができる、魅力を最大限引き出した製品をつくっています。それはお店づくりにおいても同じで、デザインのみを重視して設計を行い、建材を探しに行くということはしません。これまでも、SHIROが出会ってきた素材や、新たにフィールドワークをすることで見つけたものを活用した設計デザインをしてきました。
今回、阪急うめだ店のリニューアルでは、兵庫県の山の未来を考えて間伐された木々を大切に使用したお店へと生まれ変わります。木の種類ごとにじっくり観察し、色合いや木目、木肌などの特徴と、背丈や太さなどのサイズをありのまま活かし、余すことなく木を使うことができるように、ディスプレイ什器や表層などのデザインに落とし込んでいきました。そして、新しくつくる什器の表層部分には下地を設けることで、解体やリデザインがしやすい仕様にしています。
素材ありきでデザインをする。それは、私たち人間が、自然と共存する中で当たり前に行ってきたことです。自然に身を置き、よく観察して、ものづくりに活かす。そうしてつくったものたちは、いつか役目を果たした時、自然に還っていくことが多かったはずです。こうしたものづくりこそが、つくった先が見える、循環する仕組みに繋がっていくのだと思います。
SHOP DESIGN

既存の阪急うめだ店は、ブランドカラーであるネイビーのタイルを幾何学模様に配した、リズミカルな印象の店舗デザインが施され、マテリアルは最小限に抑えながらも自由さと楽しさを感じさせるお店です。移転リニューアルする店舗ではイメージを一新して、はっと目を引くほど木々をふんだんに使用した、温もり溢れるデザインへと生まれ変わります。
限りある資源だからこそ余すことなく
今回使用する木材は、兵庫県の山から間伐された木々です。神戸市で建築用木材の販売や、設計デザインに応じて製材をされているSHARE WOODS.さんからいただきました。SHIROのお店づくりでは、その地域の素材を使用することで、その地域でしかつくることができない“らしさ”を表現しています。
製材所に置かれていたコナラやクヌギ、アベマキの角材はそれぞれ木の種類が異なるため、色合いも異なってきます。店舗の正面に構えるディスプレイ什器は、元々あった角材と、丸太状のものは角材として切り出し、積み重ねています。統一感だけを重視して、同じ木材で揃えるために新たに木を伐ることもできるかもしれませんが、それはSHIROがやりたいお店づくりではありません。


色合いや木目、木肌すべてが異なるからこそ、そして加工するのではなく、ありのままの姿で使うからこそ、自然にしかつくれない美しさが生まれます。間伐し、角材に製材して保管されていたので長さもまちまちですが、あえて揃えることなく、パズルのように組み合わせています。断面にあるチェーンソーの跡さえも残して、その全てをデザインとして活用しているのです。
正面什器以外の壁面棚や中央什器の表層部分には、突板を使用しています。これは、角材を切り出したクヌギの周りの部分をスライスしたもの。大阪府八尾市で、世界中のさまざまな木材の化粧合板をつくられている、安多化粧合板株式会社さんに製作していただきました。
使う場所によって一枚一枚手づくりで突板がつくられているからこそ、木肌の温もりを感じながらも洗練された店舗に仕上がります。そして皮付きの端材部分は、皮ごと細く切り出して桟木として使用します。
自然の恵みは限りある資源です。だから必要な部分だけを使うのではなく、余すことなく使いたい。角材は色味やサイズを調整することなくありのままの姿で、丸太は角材を切り出し、その他の部分を突板や桟木として。素材を大切に使うことで、木々の美しさ溢れるお店になります。こういった活用の仕方は、素材を観察し、設計デザインをしているからこそ叶うのです。

リニューアル後のお店にて皆様をお迎えするのは、ファサードのブランドサイン。これは既存の阪急うめだ店にて、これまでお客様をお迎えしてきたサインです。リニューアル前の最終日まで既存の店舗に残し、鏡面部分を研磨することで細かい模様をつけ、翌日のオープンには新しい店舗に移設します。これまでご来店くださった皆様の思い出と一緒に、阪急うめだ店の新たな日常を歩みたいから――大切なブランドサインとともに、4月16日(水)のリニューアルを迎えます。
PARTNER
設計を担当したDRAWERS の小倉 寛之さんは、空間デザインにおいて美しさや利便性を追求すると同時に“つくる責任”を意識し、未来を考えたプロダクトデザインやクリエイションを行っています。「SHIRO 阪急うめだ店」以外にも「SHIRO ミナモア広島店」などの店舗や、2024年4 月にオープンした北海道長沼町の一棟貸し宿泊施設「MAISON SHIRO」、そしてSHIROの東京オフィスも設計を担当しています。

NOVELTY
4月16日(水)のリニューアルオープンに際し、合計11,000円(税込)以上お買い上げのお客様へ、SHIRO PERFUMEの香りをお楽しみいただけるノベルティ「FREESIA MIST オードパルファン(9mL)」をご用意しています。
※ノベルティは、なくなり次第終了とさせていただきます。予めご了承ください。
住所 : 大阪府大阪市北区角田町8番7号 阪急うめだ本店 3F HANKYU BEAUTY SHIRO
電話番号 : 06-6313-9691(直通)
営業時間 : 10:00 - 20:00
取扱製品 : スキンケア・メイクアップ・フレグランス
フロアマップ、営業日、営業時間につきましては、阪急うめだ本店ホームページをご覧ください。
※「SHIRO阪急うめだ店」は移転期間中も現在の店舗での営業を行いますので、引き続きお買い物をお楽しみいただけます。