皆さんこんにちは。SHIROの三好です。
今回は、SHIROの製品でもたくさん使用されている酒かす、そして製品が誕生するまでの旅を満喫してきた話をお伝えしたいと思います。
まず訪れたのは酒かすづくりに使われているお米をつくっている後藤農園様。北海道の広大な敷地に、北海道産のお米だけを育てることをこだわっている生産者さんです。そして実は、後藤さんは、冬になると酒かすを提供いただいている小林酒造さんの杜氏も行っているのです。
1枚の田んぼからは3000本の日本酒ができます。この日本酒をつくるときにできる搾りかすの酒かすをいただき、SHIROの製品は生まれます。
皆さんは毎日食べているお米と、お酒をつくるときに使われる酒米の違いをご存じですか?お酒づくりには発酵のために麹を使用します。その麹の菌を入りやすくするため、酒米は中の心白と呼ばれるお米の中心部分が柔らかい品種を使用しているそうです。
そんな酒米を育てるこだわりを教わった後は酒かすをいただいている小林酒造さんへ伺いました。バスで訪れると大きく重厚なレンガ造りの建物たちが現れます。その大きさや歴史を感じる素敵な建物は、中に入るとひんやりとしています。レンガによる遮光、断熱でお酒づくりに適した環境をつくっているとのことでした。すごい!と感じる一つ一つのことに理由があるのです。
建物に入り、お米から日本酒になるまでの工程を丁寧に教えていただきました。日本酒はお米からできているということは知っていたけれど、何で差ができるのか、どんなこだわりがあるのか、今まで考えたことがなかった私にはとても新鮮なものでした。
普段お米を炊くのとは異なり、水を吸わせたお米を蒸気で蒸し上げることによって、外側が硬く、内側が柔らかいお米ができます。これは後藤さんから教わった、酒米の特徴と一致しています。日本酒をつくる中で大切な工程である発酵。ここは職人の培ってきた感覚が発揮される工程でした。
そして、何よりも納得したことが、小林さんの日本酒づくりは毎年少しずつ変化をさせ、より良いものをつくろうと考えているということです。今年は、米を蒸す時間を長くし、米の脂肪分を落とすことですっきりとした味わいに仕上げているのだとか。どうしても私たちはなにかものを手に取るとき、その製品にぶれ、変化がないことを求めがちです。
SHIROのものづくりは素材をつくる生産者様と一緒になって考え、生まれます。毎年試行錯誤して変化する素材をいただき、私たちも毎年よりよくしようと考えることがSHIROらしいものづくりの本質と通じていると感じた話でした。
最後に、実際に砂川工場で酒かす美容液の製造体験を行いました。
いただいた酒かすを目の細かい布で絞る作業を行うのですが、これはすべて手で行います。ちょうど小林酒造さんで、日本酒を絞る工程でどのように力を加えるかで雑味が変わるという話を伺っていたので、この酒かす絞りも誰が行うかできっとほんの少しの変化があるはずです。砂川工場で働く社員は、酒かす絞りを担当する日はあまりにも力仕事のため、家事の分担を家族にお任せしてしまう!と話す姿とともに、酒かすの濃さを目の当たりにし、酒かす製品への思い入れも大きくなったように感じます。
こうしてお米が製品になるまでを見てきたのですが、どれも自分が想像していたよりもこだわりが大きく、そしてきめ細やかな作業があり、そのギャップを体験できることをとても楽しく感じました。
関わる人の顔を見て、背景にある膨大な苦労やこだわりを聞くことで、その製品への想いが増える。そんな連鎖をつくるSHIROでありたいと願っています。