本記事では、オードトワレとオードパルファムの違いや使い方、選び方などを解説していきます。
オードトワレとオードパルファムは、香水を選ぶときに目にする言葉ですが、2つの違いをご存知でしょうか。
香水は、香料の濃度の違いによって4つに分けられています。香りの濃度の違いによって持続時間が変わり、呼び方が異なるだけではなく、使用シーンなども異なります。
両者の違いや特長をよく知った上で、自分に合った製品をチェックしてみましょう。
まずは4種類の香水を理解する
香水は主に、香料の濃度が高い順に以下の4種類に分類されています。
香水やコロンなどのフレグランスは、主に香料とアルコールと蒸留水で作られています。その中に含まれる香料の濃度が高いと香りの持続時間が長く、低いと短くなるのが特長です。
オードパルファムやオーデコロンの「オー」はフランス語で「水」を指し、パルファムよりも水で濃度が薄まっていることを表します。
日本ではオーデコロンやオードトワレ、オードパルファム、パルファムを総称して「香水」と呼ぶことが多くなっています。
種類 | 香料の濃度 | 持続時間 |
---|---|---|
パルファム/Parfum/Extrait | 約15~30% | 約5~7時間 |
オードパルファム/Eau de Parfum/Esprit de Parfum | 約8~15% | 約5~6時間 |
オードトワレ/Eau de Toilette | 約5~8% | 約3~4時間 |
オーデコロン/Eau de Cologne | 約3~5% | 約1~2時間 |
※値はあくまでも参考であり、実際はメーカーや製品ごとに異なります
※法律で定められているものではないため、香料の濃度、持続時間、種類の表現もメーカーにより異なる場合があります
パルファム
パルファムは、最高ランクの香りともいわれ、まろやかで深みのある芳醇な香りをほんの1滴で長時間楽しめる点が魅力です。
濃度が15~30%、持続時間は5~7時間と長く、濃度が高いため少量で十分香りが長持ちします。
英語で「香水」を意味する「パフューム」は、フランス語の「パルファム」と同じ語源で、狭義での「香水」は一般的には「パルファム」を指す言葉です。
近年、フレグランスをカジュアルに日常使いすることも増えてきているため、このカテゴリーは減少傾向にあります。
オードパルファム
パルファムに代わってよく使われるようになってきたのが、オードパルファムです。
オードパルファムは、濃度が8~15%、持続時間は5~6時間で、パルファムのように深みのある香りが特長です。持続時間は長めですが、濃度が低いため、価格もパルファムより低く設定されているものが多くあります。
「Eau de Parfum」の頭文字から、「EDP」と表記されます。
近年ではジェンダーレスの香りも含めてオードパルファムが増えてきており、パルファムに近い深みを持ちながら、より気軽に楽しめる点が魅力といえるでしょう。
オードパルファムの種類が多くて選べない方は、SHIROのオードパルファンがおすすめです。定番の5種類の香りを楽しめるミニセットを販売しており、その日の気分やシーンに合わせて香りをお選びいただけます。
製品名 | オードパルファンセット(5種類) |
---|---|
金額 | 8,000円(税込) |
内容量 | 10mL |
持続時間 | 約5〜6時間 |
香りの種類 | サボン、ホワイトリリー、ホワイトティー、アールグレイ、キンモクセイ |
オードトワレ
オードトワレは、香りの立ち方が軽やかなためカジュアルに楽しめます。
濃度が5~8%、持続時間は3~4時間とほんのり数時間香るため、普段使いに適しているといえるでしょう。「Eau de Toilette」の頭文字から、「EDT」と表記されます。
フレグランスを初めて使う方や初心者の方を含めて、気軽に楽しめるスタンダードなカテゴリーです。
オーデコロン
オーデコロンは、最も香りの軽い種類で、気分転換に適した爽やかな香りです。
濃度は3〜5%、持続時間が1〜2時間であり、シャワーを浴びたあとのような感覚で使ったり、初めて香水をまとったりする場合におすすめです。
「Eau de Cologne」の頭文字から、「EDC」と表記されます。
オーデコロンは非常に濃度が低いため、パルファム、オードパルファム、オードトワレの総称としての香水とは別に分類されることもあります。
香水を付けすぎてしまう方には、SHIROのボディコロンがおすすめです。SHIROで取り扱っている香水のなかでも、ボディコロンは比較的軽めで使いやすい香水です。
製品名 | ボディコロン |
---|---|
金額 | 1,980円(税込) |
内容量 | 100mL |
持続時間 | 約2時間 |
香りの種類 | サボン、ホワイトリリー |
香りが控えめであり、付けすぎても強く香りすぎることがないので、調整しやすい点が特長です。
オードトワレとオードパルファムの違い
オードトワレとオードパルファムは、同じ香水でありながらも特長が異なります。
2つの違いを簡単にまとめると、主に以下の通りです。
ここからは、それぞれに適した利用シーンをさらに詳しく解説していきます。
オードトワレに適した利用シーン
程よい香りが数時間続くオードトワレは、男女問わず使いやすく種類も豊富です。
爽やかに香るオードトワレはオフィスや学校などでも主張しすぎないため、日常使いに適しています。ビジネスシーンでまとう香りは周囲への印象を意識し、個性的な香りは避けて万人受けする香水を選ぶのが無難です。
オードパルファムに適した利用シーン
濃厚な香りのオードパルファムは、デートやパーティーなどの華やかな場に合います。例えば休日や気合を入れたいデート、長時間香りを楽しみたい場合などに特におすすめです。
オードトワレよりも香料の濃度が高いオードパルファムの特長は、濃厚で深い香りが比較的長続きする点です。香りをしっかり身にまといたい場面に適しているのがオードパルファムともいえます。
暑い時季は軽い香りのオードトワレ、寒い時季は芳醇な香りのオードパルファムといったように使い分ける方法もひとつです。
オードトワレとオードパルファムの正しい使い方
ここでは、オードトワレとオードパルファムの使い方を、以下の2点に分けて解説します。
上記を参考にして、正しい使い方を理解しましょう。
オードトワレとオードパルファムの適量
オードトワレとオードパルファムの適量は、どちらも1〜2プッシュです。それ以上付けすぎてしまうと、強めに香ってしまうことがあるので、周りの人への配慮の意味も含めて、付けすぎには注意しましょう。
オードトワレとオードパルファムの付け方
基本的にオードトワレはサッと横などに流しながら「線」で付けていくのがおすすめです。持続時間は3~4時間のため、長時間香りを持続させたい場合は、香りが消えかかってきた頃に再度付けるようにしましょう。
一方で、オードパルファムは「点」を意識し、1〜2滴ほど落とすようなイメージで付けるのがポイントです。落としたあとは、薄く伸ばして、香りが強くなりすぎないように気を付けましょう。
オーデコロン・オードトワレ・オードパルファムの選び方
オーデコロンやオードトワレ、オードパルファムを選ぶ際のポイントも知っておきましょう。
ここでは、上記4点の選び方を解説します。
香りの変化で選ぶ
香水の種類を選ぶときは、香りの変化を意識しながら選びましょう。
香水は「トップノート」、「ミドルノート」、「ラストノート」の順に、香りが3段階に変わります。
最初の10〜30分くらいの香りがトップノートです。揮発性の高い成分が香り、香水に含まれるアルコールがまだ揮発していないため、香りを強く感じることがあります。
トップノートのあとに1~2時間続くのがミドルノートです。香りのバランスが最もよく、香水はミドルノートが主役となるように設計されています。
最後に香るラストノートは、香りを付けてから2時間以降、香りが消えるまでの残り香で、自身の肌の上でその人独自の香りとなる部分です。
使用用途で選ぶ
香水は、シーンごとの使用用途に分けて選びましょう。
オードトワレは、オフィスにいる昼間などを快適に過ごしたいときにぴったりの香りです。一方で、オードパルファムは、夜に最適な、より深みのある香りです。
ビジネスシーンで身にまとう香りは、個性的な香りは避けるようにして、万人受けする香水を選ぶのがおすすめです。
爽やかな印象を与えるシトラスやグリーンはもちろん、ウッディ系の香水を付けると、知的なイメージを与えられます。
付けすぎには注意して、さりげなく良い香りをまとえば、仕事のできる雰囲気を感じさせられるでしょう。
香調で選ぶ
香調で選ぶことも、香水の種類を選ぶポイントの1つです。
香水には、系統ごとに定められた香りの種類があります。それらは、代表的な香りを指す「主香調」と、主香調と合わせて具体的に表現した「副香調」の2つに分類されます。
主香調は、主に以下の8種類です。
主香調の種類 | 特長 |
---|---|
シトラス | レモンやオレンジなどの柑橘系を使用した、爽やかな香り |
シングルフローラル | ローズやジャスミンなど1つの花で構成した、シンプルな香り |
フローラルブーケ | 複数の花を組み合わせて作られた、優雅な香り |
フローラルアルデハイド | 花の香りに合成香料を合わせた、セクシーかつモダンな香り |
オリエンタル | バニラやフランキンセンスなどの香料を使用した、ミステリアスな香り |
グリーン | 植物の葉を連想させるような、爽やかでナチュラルな香り |
シプレー | 苔とシトラスをベースに動物性香料などを配合した、フォーマルな香り |
副香調は、上記の主香調と合わせて香りを表現したものであり、主に以下の9種類に分類されます。
副香調の種類 | 特長 |
---|---|
フルーティー | アップルやピーチなど柑橘系以外の果実を使用した、親しみやすい香り |
スパイシー | シナモンやペッパーなどを使用した、刺激的なスパイスの香り。辛さだけでなく甘さのあるものまで種類はさまざま |
パウダリー | バニリン、ヘリオトロピンなどをベースとした、粉っぽく甘さのある化粧品のような香り |
ウッディ | サンダルウッドやシダーウッドなどをベースとした、樹木を想起させる落ち着いた香り |
モッシィ | しっとりとした森林のような印象を与える、樫の木に付着する苔の香り |
レザータパック | 大人っぽさのある印象を与える、皮革やタバコのような香り |
バルサミック | 甘い深みと重さがある、樹脂や樹液の香り |
アニマリック | アンバーやムスクなどの動物性香料を使用した、セクシーな印象を与える香り |
アルデハイディック | 脂肪族アルデヒド類を使用した、少量でも深みが増す香り |
季節の変化で選ぶ
気温や季節に応じて使い分けることもおすすめです。
気温や湿度が高い春や夏の時季には、ライトに香るオードトワレがぴったりです。春先は花粉が多く、香りを感じにくいシーズンでもあるので、少し多めの量を付けましょう。
夏は汗をかきやすい季節のため、汗をかきやすい部位にはしっかりとデオドラントを付けて、香りが混ざらないようにしましょう。
また、寒い時季にはオードパルファムの香りが、暖かさと深さを感じさせてくれます。
オードトワレとオードパルファムの違いに関するよくある質問
オードトワレとオードパルファムの違いに関してよくある質問を紹介します。
上記3点について回答していきます。
オードトワレとオードパルファムの持続時間は?
香水は、香料とアルコールと蒸留水で作られているため、中に含まれる香料の濃度によって香りの持続時間が変わります。
香料の濃度が高いほど長く持続し、低いほど香りが早く消えます。
オードパルファムは濃度が8~15%、持続時間は5~6時間で、オードトワレは濃度が5~8%、持続時間は3~4時間です。
オードトワレとオードパルファムを付ける場所は?
ふんわりと香る点が魅力ともいえるオードトワレを付けるときは、腕やひじの内側に付けてみましょう。サッと付けやすい箇所のため、自分で伸ばすなどの調整ができます。
一方で、しっかり香る点が特長的なオードパルファムは、手首や耳の後ろ、うなじあたりに付けてみましょう。顔の近くや血管が通っている箇所に付けることで、香り立ちしやすくなります。
オードトワレとオードパルファムはどっちが良い?
オードトワレとオードパルファムは、香りの持続時間に違いがありますので、一概にどちらが良いかは言えません。
そのため、日常で使う場合はオードトワレを使い、休日はオードパルファムを使うというように、使用シーンに合わせて使い分けることもできます。
オードトワレとオードパルファムは状況に合わせて使用しよう
本記事では、4種類の香水の分類、正しい使い方、選び方などの違いについて解説しました。
香水を選ぶ際には、自分が好みの香りを選ぶことが最も重要です。その上で、時間の経過と共に香りがどのように変化するのかといった点にも注目して香水選びをすると、香水の魅力を最大限に楽しめます。
今回解説したような観点から、選んだお気に入りの香水をまとって日々の生活をより楽しんでいきましょう。